| 講師 大沢真理(東京大学社会科学研究所教授)
「男女共同参画」が日本において重要視されるようになったのは、1994年「性別にかかわりなく」個性で輝く社会であるといわれはじめ、橋本内閣以来、歴代首相が表明してきている。1996年には、ビジョンとして女性と男性が「社会的・文化的に形成された性別(ジェンダー)に縛られず個々の個性にもとづいて共同参画する社会」をめざす、と提示しました。このビジョンにより、主要な施策が「女性」から「男女共同参画」を目標として男女を対象とするものとなり「性別による偏りのない社会システムの構築という施策が置かれました。めまぐるしく変化する経済・社会環境の中、国民・住民の意識の遅れや社会制度・慣行の中の偏りを十分尊重した上で、そのことを正す事こそが、豊かで安心できる社会を創ることになる。1999年、男女共同参画社会基本法が制定される。
基本法のあらまし
基本理念:
@性別による差別的取扱いを受けないこと等男女の人権の尊重「第3条」
A社会制度・慣行が男女の社会における活動の選択に対して及ぼす影響を中立なものとするよう配慮「第4条」
B国・地方公共団体または民間団体の政策・法律の立案および決定への男女共同参画「第5条」
C家庭生活における活動と他の活動の両立「第6条」
D国際的協調「第7条」
国、地方公共団体、国民債務:「積極的改善措置」に注意
男女共同参画施策の「主流化」に関する規定:
@第4条
A第15条 国・地方公共団体が、施策の策定実施にあたって影響を配慮
B第17条 苦情の処理、被害の救済
推進体制としての内閣府男女共同参画会議:
男女共同参画基本計画に関する処理や諮問による調査審議のほか、以下の事項の処理
@ 政府が実施する男女共同参画社会の形成の促進に関する施策の実施状況の監視
A 政府の施策が男女共同参画社会の形成に及ぼす影響についての調査
B 首相及び関係大臣に意見
以上の基本法が制定された後政府では、「骨太方針」・「働く女性にやさしい社会」の構築、「男女共同参画社会の実現」を揚げ、調査会では、個人の選択に対して「中立な税制」とするため、所得税の配偶者特別控除を廃止する方針を決定した。
国や自治体での立法も広がりを見せ、都道府県や市町での条例を制定する所がでてきている。国会では、議員立法でストーカー規正法、DV法、選択的夫婦別姓の動きを見せている。また、積極的改善措置のひとつとして、意思決定過程への女性の参画に目標設定し2002年1月には、女性職員の採用・登用拡大計画を公表しました。
こんな中、男女共同参画は男女の同質化かと指摘する抵抗勢力もある。「男らしく、女らしく」ではなぜいけない?男女共同参画は、「誰もがその人らしく」、「自分らしく」をめざす。「みんな違って、みんないい」。この概念が資源がない日本にとって、次世代にはとっては重要なカギとなる。
景気の低迷が叫ばれる今、不況と不安とがつながり企業は人件費削減し、家庭においては消費を節約するこういった事が悪循環をひきおこしている。また、多くの日本の家庭では男性のみの収入に頼ってきたため、雇用不安が起こる。女性が職場進出すると男性の職が奪われる、もし男女共同参画すると少子化にもつながると悪循環が起こる。そこで、男女共同参画で、家計がリスク(危険)分散型になれば、不安から、安心へ、挑戦へと、ポイントきりかえできる。
講演に参加して・・・基本法について詳しく話を聞いたのははじめてだった。講演内容は、勉強不足の私には理解しにくい部分が多くレポートにするのに困難を要した。呉市において条例を進めていくのであれば、もっと分かりやすく多くの市民が理解できるようなパンフや講座を開いて頂けたらありがたいと思いました。
|